色がもたらす心理的効果とは

ニュートンとゲーテの色の研究

 

部屋のカーテンや壁紙、カーペットの色を変えると気分まで変わってしまいます。

心が沈みがちなときは、明るい色の洋服に着替えると気持ちが明るくなってきたりします。

このような色彩がもつ心理的効果は、古くから知られています。

色彩について、初めて科学的に研究したのは、万有引力で有名な物理学者ニュートンと、文豪ゲーテでした。

ニュートンは、色彩の科学的研究の基礎をつくりました。プリズムを使って太陽光を虹の7原色に分け、この7色を集めれば白光色に還元する「混色」の法則を発見しました。

また、精密な混色実験を繰り返し、現在も用いられている「ニュートンの色円環」を作成しています。

一方、ゲーテはニュートンの理論に反発して、すべての色は白と黒の対立であらわされるという「色彩論」を著しました。そのなかで、黄色と青色を対立する性質を持つ色であると主張しています。黄色は明るく・強く・熱く、青は暗く・弱く・冷たい、ともいっています。

 

いろいろある色の効果

 

「暖色」と「寒色」といわれるように、色は温度感覚に影響を与えます。赤、黄色などの長波長色は暖かく、青を中心とした短波長色は冷たい印象を与えます。

また、同じ画面に描かれた色でも、赤や黄色の方が青や紫より前に出て見えます。一般的に、長波長色である赤、橙、黄色などは進出し、短波長色の青、紫などは後退する傾向があります。

つまり、赤や黄色は人々の注意をひく目立つ色で、反対に後退色である青は目立たない色であるといえます。

場う朝食と収縮色というものもあります。

一般的に、白など明るく輝いて見える色は、実際の大きさより膨張して大きく見えがちですが、黒や暗い色は収縮して小さく見えます。

このような色が与える心理的効果は、私たちの日常生活でも室内の配色や洋服のコーディネートなどで利用されています。

 

色がもたらす心理的効果は大きく2つに分類できます。

 

わかりやすくする(視覚的効果)

適切な色使いには、その場の状況や対象物の存在と、その内容を分かりやすくするはたらきがあります。

 

魅力をつくる(感情的効果)

色に応じてさまざまな印象や雰囲気が生まれます。同じ商品でも色を変えることで、そのイメージが大きく変化し、商品価値を高めることもあれば、低くしてしまうこともあります。

 

・視覚的効果

 

誘目性:対象の目の引きやすさ
視認性:対象物の存在の認めやすさ
可読性:文字や記号の読みやすさ
明視性:図の細部の見やすさ
識別性:色の違いの分かりやすさ

 

・感情効果

 

評価性:「快ー不快」の次元
心理的な価値の高低を表す尺度

活動性:「興奮ー沈静」の次元
迫力や躍動感などを起こす緩い尺度

力量性:「緊張ー弛緩」の次元
どの程度のエネルギーを感じるかの尺度

 

色使い一つで商品をより強くアピールできたり、ものごとを区別したり、反対に統一感を出すことも可能です。

色は使い方によって、見る側に訴えかけるイメージを変えることができるのです。

 

たとえば、色見の違いで温度差を感じさせる暖色・寒色。同じ大きさの形を大きく見せたり小さく見せたりする膨張色・収縮色。同じ大きさ、位置のものの距離感を異なって見せる効果がある進出色・後退色。

 

自然界においても、外敵から身を守るために自らの姿を周囲の環境に同化させる保護色や、身にまとうことで敵を警戒する威嚇職などがあります。

私たちの日常生活のなかにも、信号機のように色が役割を持つ例は数多くあります。

色のもつさまざまな心理的効果・視覚効果に、私たちは知らず知らずのうちに影響を受けているのです。